プッチーニ トゥーランドット
最近人気のプッチーニです。プッチーニの最後の傑作オペラで、しかし、プッチーニはこのオペラの完成を待たずに、病気で亡くなりました。
最後の部分は、別の人によって編曲されていますが、大変有名な「誰も寝てはならぬ」の合唱部分とハッピーエンドは残念ながらプッチーニの作ではありません。
プッチーニの手で最後まで完成されていたら、エンディングはこんなにベタじゃなかったかも知れません。
初演した名指揮者トスカニーニは、未完成部分を演奏する前に演奏を止め、初日はそこで演奏を打ち切りました。
全体を通してみても非常に楽しめるオペラで、まず、最初の北京の風景や、首切り役人、冷酷なトーランドット姫など、大規模なセットで上演されることが多く、オペラ初心者にも助ェ楽しめる内容です。
トーランドットに求愛するには3問の問題を解かねばならず、解けなかった場合には首をはねられてしまうという筋書きで、目の前でペルシャの王子が処刑されるのを見ますが、主人公のカラフは銅鑼をならして、トーランドットに求婚します。
第2幕では、中国の官僚が出てきます。非常に中国風の音楽でプッチーニは東洋の音楽を取り入れるのが上手いですね。官僚はコミカルな3人で名前はピン・ポン・パン。そうです。昔やっていた幼児番組の名前ですね(私も見ていました)。彼らが歌う場面も見所です。
それから、例の3問の謎を解く場面です。ここはなんとなくどっかで見たような筋書きですね。有名なオペラなので、それを元にしたアニメなども多かったかも知れません。
3問の謎をちゃんと解いたのにトゥーランドットは結婚を拒否しようとします。
そこでカラフは「自分の名前を当てれば、私は死のう」と約束します。
第3幕は有名な「誰も寝てはならぬ」で始まります。その後、トーランドットはカラフの奴隷リューから名前を聞きだそうとしますが、有名な「氷の様な姫君の心も」を歌い、自害します。ここは最後で最大の聴き所ですね。
ここまでで、プッチーニの作曲は終わりです。ここまではとてもプッチーニらしい救いようがない感じの筋書きです。。
ところが、この後は、トゥーランドットはカラフ本人から名前を聞き出し、大どんでん返し的に「異邦人の名前が分かった。その名は愛!」と言って結婚し、「誰も寝てはならぬ」の大合唱で壮大に終わります。突然のハッピーエンドとなります。。
プッチーニのオペラに関して、こういう単純なハッピーエンドはほぼありえないような気がします。トスカニーニが初演で上演しなかった理由も分かりますね。
DVD名盤・レビュー


北京の夜の紫禁城でのライヴです。
屋外の上演ですので、普通の劇場での上演と比較すると、少し大味な感もありますけど、思ったほどではありません。
演奏は響きも十分あり、劇場のような繊細さには欠けますが、トゥーランドットのダイナミックでグロテスクな音楽には却って合っているように思えます。メータの指揮はダイナミックで引き締まった演奏です。
演出はチャン・イーモウという中国の著名な映画監督です。スタンダードな演出を元にしつつも紫禁城の建物を活かした見ごたえのある演出です。
そして、この上演の最大の見所は中国の舞踊団が共演していることです。
やはり中国を舞台として研究した結果生まれたオペラです。意外なことにオペラでありながら、中国の舞踊団が踊ったほうがピッタリ合うんですね。メトロポリタンのDVDで感じた違和感はほとんど感じられません。
「魅惑のオペラ」シリーズのほうは、解説書がカラーで非常に充実しており、初心者にもお奨めです。
対訳も掲載されています。








