ボロディン オペラ「イーゴリ公」
ボロディンの歌劇「イーゴリ公」は全曲通して見るのはあまり有名ではないが、序曲・ダッタン人の行進・ダッタン人の踊りと合唱など有名な曲が多い。
ストーリ全体を通してもダッタン人というのは、アジア平原の遊牧民、つまりモンゴル人に近い。実際はトルコ系の遊牧民といわれているが。
オペラで見ると、明らかにモンゴル系の民族を描いているようで、特に映画版に出てくるダッタン人はおそらく本当のモンゴル人が出演していると思われる。
ダッタン人の首領の名前もポーロヴェッツ・汗で、ジンギスカンとかフビライハンと同じ汗という名前である。いってみれば、このオペラはロシア版の元寇なのである。
ちなみにルーシ(当時のロシア)は、このあと、元に滅ぼされ、長いこと苦しめられる。これをタタールのくびきという。
そういうところからして、日本人的にも何かなじみやすいところがあると思う。さらにメロディーも東洋的でなじみやすい。
ダッタン人の踊りと合唱は、良く上演され、CDも沢山出ている。振り付けはフォーキンでなかなかモンゴルっぽい踊りが楽しい。
オペラで見るならば、選択肢はあまりなくなる。
現在、DVDで入手できるのは、ゲルギエフ=キーロフ歌劇場のものである。
ゲルギエフ=キーロフ歌劇場のレパートリーの中でも、来日公演などでも頻繁に上演される十八番の演目となっている。
見所はやはりダッタン人の踊りなど、バレエが主役の部分である。
演奏も踊りもハイレベルで、かなり楽しめる。
踊りはフォーキンの振り付けが良く再現されていて良い。
舞台のセットや衣装はすばらしく民族的な要素が良く出ていて味がある。
ただ、走り回るには、ちょっと舞台が狭く、タイミングを遅らせて走り始めたりなどしている。
ゲルギエフの演奏もすばらしく、ロシア的な力強い演奏だが、荒っぽい演奏というわけではなく、きちんとコントロールされていてハイレベルである。
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日本語字幕
英語字幕
以前は、ハイティンク=ロイヤルオペラのビデオが出ていたようである。残念ながら私は見たことはない。。
また、ボリショイ劇場には独自のバージョンが存在する。
それと、映画版ならばキーロフ歌劇場の演奏によるものもある。ただし、ゲルギエフと違って演奏がかなり荒っぽいし、録音もわるい。ただ、字幕も日本語だしストーリを理解するにはいいかも知れない。モンゴル系の出演者も多く、かなりわかりやすい。割愛された箇所も多い。たとえばダッタン人の踊りは途中で中断され、その中にイーゴリ公の息子と汗の娘の恋愛シーンとなる。これも名曲なのでいいんだけれど、オリジナルと大分異なってしまっている。踊りはなかなか上手いと思う。基本的にフォーキンの振り付けで踊るのだが、テンポが凄く速い演奏のため、カスピ海の美女がものすごい荒々しい踊りをしているのがある意味面白い。ちなみに演奏のほうは異常なテンポのため、メタメタになっております。。
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