ショスタコーヴィチ 交響曲第5番「革命」

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5番「革命」はショスタコーヴィチの交響曲の中でもダントツで有名な曲です。
初演中止で幻となった4番の後に作曲された5番「革命」は、その曲の名前のとおり、ソヴィエトの当局を意識したものであり、苦悩を克服して勝利に至るという主題も、ベートーヴェンの「運命」に近く、ソヴィエト当局が納得するような作りになっているといえます。
それは一般市民に対してもいえることで、分かりやすい音楽であることから、ソヴィエト国内のみならず、ヨーロッパ、アメリカなどでも非常な人気を博しました。
ただショスタコーヴィチもだたの作曲家ではありませんから、自分の交響曲第5番を凡庸な作品にしようとする考えはなく、わかりやすい主題の中にも、いろいろな工夫も見られますし、完成度も高いです。
たとえば3楽章のアダージョは本当にすばらしい音楽です。


CD試聴・レビュー

指揮:エフゲニー・ムラヴィンスキー、レニングラードフィルハーモニー
Shostakovich;Sym5/Miaskovsky
お奨め度:
押しも押されもしない決定的名盤。これを聴かずして「革命」は語れません。
最後のファンファーレもなんのためらいもなく大変壮大に演奏していています。
しかし、曲の内容的にどうこうとか「証言」がどうこうとか、そんなのはもうどうでもいい領域の演奏で、ショスタコーヴィッチ自身がなんといおうが、これが他に比べて桁外れの演奏であることには間違いないです。
しかしジョスタコーヴィチはおそらくこの演奏を気に入っていたはずで、指揮者が何をいうかはあまり問題ではないです。なぜならムラヴィンスキーはインスピレーションで演奏しているわけで、それが何を意味するのか仮に勘違いしていたとしてもそれはあまり大きな問題ではないのです。

指揮:ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー、ソヴィエト文化省交響楽団
Shostakovich: Symphonies Nos. 1, 5, 6 & 9
Shostakovich: Symphony No5, Op47; Prokofiev: Symphony No. 3
お奨め度:
革命の初演時、ロジェストベンスキーはアメリカ初演を行いました。そのときのスコアで最後の部分のテンポ設定が大変速く誤植ではないかといわれていますが、このCDでもロジェストベンスキーの演奏は早めのテンポであり、このテンポはそれなりに説得力を感じます。

指揮:小澤征爾、サイトウキネンオーケストラ
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 
お奨め度:
小澤のショスタコーヴィチはあまり聴いたことがなかったのですが、以前から評価は高かったようです。
また、プロコフィエフやチャイコフスキー、リムスキー=コルサコフなど、ロシアの作曲家を得意としていますし、ベルリンフィルのヴァルトビューネでも「ロシアンナイト」を指揮したくらいです。
しかしCDとなると見当たらず、プロコフィエフであれだけの演奏をしているのに不思議な感じはしていました。
ここに来てやっと「革命」がお目見えしました。
演奏は、プロコフィエフのような才気のほとばしるような演奏ではなく、極めて劇的でダイナミックで、マーラーなどを思わせるものがあります。
サイトウキネンオーケストラの弦楽アンサンブルはびっくりするほどクリアで、往年のレニングラードフィルにも引けをとらないクオリティと思います。ある種のオーラすら感じさせますね。
ムラヴィンスキーの冷徹な演奏とは一線を画しているし、ロジェヴェンの凶暴な感じの演奏とも違い、極めて繊細な上にダイナミックなのです。
もっとも良いのは第3楽章で、非常にゆっくりしたテンポで歌いこむことろが素晴らしいです。
第4楽章は結構個性的なテンポ取りで、ドラマティックといったほうが良い感じでしょうか。特にフィナーレはあまりにも遅すぎて、わざとらしすぎるんじゃないかと思います。

指揮:レナード・バーンスタイン、ニューヨークフィルハーモニック
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 
お奨め度:
西側の演奏で代表的なものです。ムラヴィンスキーと比べてしまうと軽い演奏に見えてしまいますが、それとは全く違う角度から見た演奏となっているので、直接比較するのは意味のないことかも知れません。終楽章の最後の部分も速いテンポでの演奏となっています。

指揮:カレル・アンチェル、チェコフィルフィルハーモニー
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 
お奨め度:
チェコの指揮者の中でも現代的で知性的な指揮者であるアンチェルのショスタコーヴィチです。アンチェルはチェコ音楽のみならず、ストラヴィンスキーなどでも名演奏を残しています。この演奏もあまり有名ではありませんが、非常にすばらしいものです。


CDレビュー (吹奏楽)

指揮:フレデリック・フェネル東京佼成ウィンドオーケストラ
ロシアン・シンフォニーズ
革命も吹奏楽で全曲演奏するようになったんですね。。4楽章だけならわかりますが、時代は変わったものです。ミャスコフスキーの交響曲19番も入っており、こちらは交響曲とは名ばかりの吹奏楽曲です。吹奏楽ファンのみならず、興味深いCDであります。



DVD試聴・レビュー

指揮:エフゲニー・ムラヴィンスキー、レニングラードフィルハーモニー
エフゲニー・ムラヴィンスキー 交響曲第5番
お奨め度:
最晩年の映像が他にもありますが、それよりは大分新しく元気な時期のムラヴィンスキーが見られます。録画用のリハーサルで観客が居ないのが不自然ではありますが。
ただムラヴィンスキーのリハーサルは本番並みに集中度の高いもので、出来が良く、それで満足したときは、本番をキャンセルしたという逸話も残っているくらいです。

指揮:エフゲニー・スヴェトラーノフ、ロシア文化省交響楽団
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番&第6番
お奨め度:
ムラヴィンスキーに比べるとクールさには欠けますが、なかなかダイナミックでよい演奏です。音声はモノラルです。昔、来日したときの映像がTVで流れていましたが、あれもなかなか良かったのであっちをDVD化してはどうだろうと思います。

「革命」のフルスコア・楽譜

ミニチュアスコア
スコア ショスタコービッチ 交響曲第5番 


書籍・その他


書籍・その他

ショスタコーヴィチ:歌劇「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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